世界を翔けるカメラマン田村裕司
昔から、インドという国に興味があった。それは、きっと小学生の頃に読んだ旅行記の影響が、強かったのだろう。
会話の話題に、インドという国が上れば、多種多様、賛否両論の意見が飛び交い、それらを聞けば聞くほど、謎と興味が膨らむばかりであった。
百聞は一見にしかず。実際にこの目で見たいという思いが叶ったのは、きっかけとなった旅行記に触れてから、15年が過ぎてだった。
インドの第一印象は、とても強烈なもので、私のいままでの常識、固定観念は、すぐに崩壊したと言っても過言ではなかった。
そして、それ以上に感じたものは、なんとも言えない開放感だった。
まるで舞台のセットに迷い込んだかのような街。路地の角を曲がれば、新しいドラマが次から次へと繰り返す発見と驚きの毎日。
私は約1ヶ月、多くのインド人達、インドという国に触れてきたが、この国をまだ語ることは出来ない。
それには、私の浅い知識もあるが、たった1ヶ月の滞在で語るには、あまりにも深過ぎる国なのだ。
しかし、1つだけ言える事は、インドはシンプルだ。インド人達は、とてもシンプルに生きている。 撮影期間 2009年12月~2010年1月